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オタク評議会(ギーク・カウンシル) とは?

Pure Storage では、年に 1 回から 2 回の頻度で製品の方向性や実装する機能について製品開発部門と現場のエンジニアがディスカッションをする「ギーク・カウンシル」という会議体が存在します。 直訳すると、「ギーク=オタク、専門家」、「カウンシル=評議会」。つまり、現在や将来の機能実装や製品改善要求、そしてユーザーの方々からの声をもとに、製品開発部門と各地域の代表者が集まり、ディスカッションを通してみんなで方向性を確認する会議です。日本からも毎回 1 名以上が参加し、日本からの声を開発部門にフィードバックしております。

今年は米国本社で合わせて84名が参加し、11月末から3日間、朝の8時から夕方の7時まで、長い時間をかけてPure Storageの製品の方向性をディスカッションしました。

ギーク・カウンシルの様子 ― 案件がクローズしたのでお祝いのドラを叩いています

 

製品部門から説明のあった大まかな方向性は以下のようなものでした。

  1. クラスターとその上で稼働するアプリケーションのサポート
  2. 重複排除、圧縮率のさらなる向上
  3. 将来のハードウェアについての調査と、より安価なメディアへの対策
  4. ユーザーからの要望に基づいた機能実装

1. は、昨年末にリクエスト顧客を対象にサポートを開始したクラスター機能(Active Cluster)上で動作するアプリケーション、例えばOracle RACや、既にサポートされているWindows File Server等の可用性が求められるアプリケーションをサポートすることで、今まで以上にアプリとハードウェア両方の可用性を高めることを可能にします。

2. は、現行の業界最高水準の重複排除、圧縮率を超えるデータ削減率を達成することで、新しいOE(Operating Environment )に更新すれば、物理的に容量を増やすことなく(追加のコストを極力抑えたかたちで)、ユーザーが使える容量が増えるようにするものです。

3. に関しては、製品開発部門はNANDフラッシュを単なるデバイスのひとつとして見ており、新しいテクノロジーのデバイスも視野に入れた調査、研究をしております。つまり、記録デバイスとして今以上に簡単便利なものがあれば、OEに実装されている重複排除と圧縮のテクノロジーを活かし、ユーザーにとっての使いやすさと価格の両立をソフトウェアの技術と合わせて実現していくものです。また、現在cMLC、TLCとサポートしてきましたが、従来から行ってきたメディアの品質をOEで担保することをさらに推し進め、より安価なものに対応することで、価格競争力と企業体力を強化するための試みも紹介されました。

そして 4. では、各地域からの機能実装のリクエスト(日本からはマルチテナンシーの機能や切り替え時間の短縮のリクエストを出しました)や、実際にユーザーからの要望(暗号化されたデータでもデータ削減をしたい等)によって実装された機能の紹介があり、実装の時期や優先順位についてのディスカッションをしました。

ギーク・カウンシルの会場だった本社の向かいに建設中の新社屋

 

まとめ

ギーク・カウンシルは会社設立当初から実施している会議です。最初は30人程度の小規模なものでしたが、3倍ぐらいの規模になった今でも製品戦略や方向性の透明性を維持したいという意図が伝わってきます。また、最新の情報をタイムリーに取得できるだけではなく、各地域の担当者が直接本社の開発部門に意見を伝えたり、地域間の情報交換もできます。したがって、同じ要望の共有だけではなく、新たな気づきがあった時にはそれを日本のメンバーやユーザーにフィードバックしたりできるメリットもあります。

今回のギーク・カウンシルの翌日は米国本社の毎年恒例のクリスマスパーティーでした