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digital transformation

デジタル・トランスフォーメーション(DX)への取り組みはいま、見直しを迫られています。DX は、多くの組織におけるここ数年間の優先事項となっていました。ところが、IDC の調査によれば、47% が依然として大きな遅れを感じていることが明らかになっています。¹

組織は進むべき道を再考しており、これまでの多くの試みの特徴であった、サイロ的な取り組みをバラバラに実行するだけではいけないと気づき始めています。しっかりとした基盤と、それをベースに構築するエコシステム全体を視野に入れた、より包括的なビジョンが必要です。言い換えるなら、「箱」に何を詰めるかです。以下にもう少し詳しく説明します。

人が主役の DX と、それを可能にする IT

IDC のアナリストであるリック・ヴィラーズ(Rick Villars)氏は、次のように述べています。「DX はデジタル・ファーストであることを意味するが、主役はテクノロジーではない。ワイヤレスでも、SAN でも、PC でもない。組織の強い意志なのだ。成功と優位性は、企業の本質的な特性から生まれる。」²

変革の中心は「人」にある、すなわち、顧客と社員のニーズを第一に考える、「人」を重視する組織が、圧倒的な優位性を得るという考え方です。しかし現状では、社員のエクスペリエンスを大切にしない企業があまりにも多く、反復的な作業を強いられる IT 部門ではなおさらです。一方、デジタル・ビジネスの拡大や新たなテクノロジーの統合、クラウド環境の強化など、DX に向けたさまざまな取り組みをサポートするのも IT 部門です。IT 部門がシンプルなテクノロジーを利用できる状況にすることで、彼らのクリエイティブな思考が活性化し、より大きな変革のための原動力となるはずです。

しかし、従来型のインフラでは、このように人を中心とした変革を支えるアジリティ、レジリエンス、スケーラビリティを提供することはできません。DX の目標があり、その目標に対して IT が担うべき能力とは何かを決定することが重要です。すなわち、DXの目標を IT の能力に変換することであり、ITの能力に DX の目標をあわせるのではないということです。スタックの最下層、基盤となるインフラの変革が必要です。

DX 成功のカギは「箱」にあり

DX を可能にするアプリケーションを実行するには、阻害要因となっている従来型テクノロジーからの解放が必要です。IDCのワールドワイドデジタルトランスフォーメーション戦略担当リサーチディレクターを務めるショーン・フィッツジェラルド(Shawn Fitzgerald)氏は、次のように述べています。「ソフトウェアはもちろん重要です。しかし、DX 予算の内訳では、ハードウェアとサービスに対する投資がはるかに大きな割合を占めています。」

ブレディン・リサーチ(Bredin Research)とピュア・ストレージが実施した世界中の IT 意思決定者 500 名を対象とした調査によれば、DX の主要な取り組みとして、ハードウェアとオンプレミス・インフラのアップグレードが中心的な位置を占めていました。

  • 60% が、ビジネス成果を達成するために次世代 IT インフラを導入している。
  • 84% が、DX に向けた新たな取り組みをサポートする目的で、IT システムやソフトウェアに投資している。
  • 61% が、現行業務に影響を及ぼさずに新しい技術の導入を加速させたいと考えている。

多くの組織が正しい方向に進んでいるよううです。しかし、全てのインフラが同じように作られているとは限りません。今こそ、賢明に選択し、将来の変化にも対応するモダンなソリューションに投資することが重要です。そこで、「モダン」なインフラとはどのようなものかを考えてみましょう。

成果を生み出す DX のためのモダン・プラットフォームと IT 変革

ピュア・ストレージが提供しているような次世代データ管理プラットフォームを選択するするか否かは、人を中心としたエクスペリエンスをシームレスに提供するか、現実の変革に苦慮するかの分かれ道となります。このようなソリューションは、多くの組織にとって新たな標準となると同時に、それ以上のメリットをもたらします。

DX を成功に導くインフラは、以下のような最新の機能を可能にするフレームワークでなければなりません。

  • 常に最新の状態にアップグレードされるソフトウェア主導のソリューション:ハードウェアを置き換えることなくソフトウェアが問題を解決し、現行のツールを最新の状態で使用できるようになれば、従来の管理作業が不要になります。
  • 最新のアプリケーションをシームレスかつ有機的にサポート:クラウドベースのアプリケーションの効果を最大化するには、統合コントロールプレーンおよび、Portworx のようなコンテナ型アプリケーション向けマネージド・データ・サービスを提供し、開発者が利用する最新のツールとの統合が容易なプラットフォームが必要です。
  • セルフサービスを可能にするネイティブな自動化機能:堅牢な抽象化レイヤーでは、アプリケーションがハードウェアから切り離され、手動のバックエンド作業を不要にします。Pure Fusion によるコードとしてのストレージ(Storage-as-Code)、ソフトウェア定義のストレージ、Pure1 による自律型ストレージ管理・監視などのローコード/ノーコード・ツールにより、管理担当者を支援し、より高価値のクリエイティブな業務への注力を可能にします。
  • 限界と障壁を超えるスケーラビリティ:ビッグデータ分析(BDA)と AI は依然として DX の重要な要素です。これらの取り組みを成功させるには、いずれも、FlashArray//XL のようなスケールアップ型ストレージや、FlashBlade のようなスケールアウト型ストレージなど、強力なスケーラビリティを提供する基盤が必要です。
  • サービスとしての消費モデル:IT の消費モデルにおけるこのような新潮流は、レジリエンス、スケーラビリティ、新たなニーズに即応するアジリティをもたらします。Evergreen//One がまさにその役割を果たします。また、Pure1 デジタル・マーケット・プレイスで、必要なサービスを容易に購入できます。

まとめ

インフラは、将来の変化に対応する、堅固でスケーラブルな基盤として、DX を成功に導くための可能性を十分に供給できるものでなければなりません。人を中心とした DX を推進するためには、デジタル・ファーストのビジネスを実現するうえで欠かせない IT テクノロジーをいかに選択するかが極めて重要です。「箱」の中身が肝心なのです。

1 IDC FutureScape: Worldwide Digital Transformation 2022 Predictions
2 IDC FutureScape: Worldwide IT Industry 2022 Predictions

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