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はじめに

ActiveCluster は、2017 年 12 月にリリースされた Purity//FA 5.0.0 で実装されました。次のような利点から、日本国内でも非常に多くの導入実績がある人気機能の 1 つです。

  • 追加コストなし ― 追加ハードウェアやライセンスが不要
  • アレイ間の完全同期をシンプルに実現 - 通常構成と変わらない 1 ボリューム構成で、フェイルオーバー/フェイルバックともに全自動

ActiveCluster を実際に利用されているユーザー様の生の声をお届けする動画を、イベント用に作成しました。是非ご覧ください。

Pure//Accelerate Japan 2022 お客様コメント集(YouTube)

2022年8月25日(木)に開催した Pure//Accelerate Japan 2022 のセッションで公開した「お客様のひとこと動画」と各社のフルバージョン動画です。

2022 年 11 月にリリースされた Purity//FA 6.4.0 では、ActiveCluster に大きなアップデートがありました。今回のブログでは、そのアップデートの基本となる Multi-Sync 構成の ActiveCluster について詳しくご紹介します。

※このアップデートに関する Web ページやプレスリリースでは ActiveWorkload という単語が目立ちますが、まずは Multi-Sync 構成の ActiveCluster についてご説明します。

Multi-Sync ActiveCluster

ActiveCluster を使用する際には、あるアレイ(アレイ A)と別のアレイ(アレイ B)を “Sync” で登録します。その後にアレイ A とアレイ B で構成される Pod を作成し、その Pod 内に属するボリューム(LUN)が ActiveCluster により完全同期されます。これまでは、アレイ登録時に、あるアレイに Sync(完全同期)で登録できるアレイ数は最大 1 台でした。

参考:第 3 回 ActiveCluster の構築 ― 極めてシンプルな構築手順
※「ActiveCluster の構築手順」の章

Purity//FA 6.4.0 からこの制限が緩和され、あるアレイに Sync で登録できるアレイ数が最大 5 台になりましたこの構成を Multi-Sync ActiveCluster といいます。

さらに Preferred Arrays 設定を組み合わせると、ストレージ・レイヤーの “全自動かつ RPO & RTO = 0” のバックアップ & リストア環境を構築できます。

Preferred Arrays 設定

これまでのブログでご紹介していなかった Preferred Arrays 設定について、ここで説明します。

例えば、ActiveCluster のアレイが別の離れた場所に設置されているとします。このとき、あるホストから両アレイのパスが “Active” だとしても、物理的に近いアレイにアクセスするのがレイテンシ的にはベストです。このような環境で、ホストに対して使用するべき最適パス(Optimized)を教える設定が Preferred Arrays です。正常時は “Optimized” パスのみを使用し、障害時に “Non-Optimized” パスを使用してサービスを継続します。

ActiveCluster - Optimized / Non-Optimized パスを活用した構成

ActiveCluster - Optimized / Non-Optimized パスの設定

ActiveCluster - 検証結果:Preferred Arrays の設定

ActiveCluster - 検証結果:Preferred Arrays の変更

構成例:Multi-Sync ActiveCluster と Preferred Arrays を組み合わせる

ここで、Multi-Sync ActiveClusterPreferred Arrays を組み合わせた構成を考えてみましょう。

はじめに、アレイが 3 台(A、B、C)あり、アレイ A はデータベース(DB)、アレイ B はサーバー仮想化(VSI)、アレイ C はその他(Other)のユースケースでワークロードを稼働させているとします。

各ワークロードのバックアップを別アレイ(アレイ D)に取得したい場合には、バックアップ & リストアやレプリケーションなどの構成は、”Primary / Secondary” とするのが一般的だと思われます。この “Primary / Secondary” 構成を、Multi-Sync ActiveCluster を活用した “Active / Active” で構成してみます。このとき、各ユースケースのホストに Preferred Arrays を設定することで、正常時はアレイ A / B / C にアクセスし、バックアップ用のアレイ D にはアクセスしないようにします。

Multi-Sync ActiveCluster

アレイ A / B / C への書き込みは ActiveCluster により完全同期でアレイ D に反映され、障害時のアレイ A / B / C(Optimized)→ アレイ D(Non-Optimized)へのパス切り替えや、復旧時のアレイ間データの差分解消とパスの切り戻しも全自動で行われます。これで、ストレージ・レイヤーの “全自動かつ RPO & RTO = 0” のバックアップ & リカバリ環境のできあがりです。

この構成の主な考慮点は、次のとおりです。

  • 書き込みレイテンシのオーバーヘッド:ActiveCuster による完全同期の書き込み時、アレイ間の RTT(Round Trip Time)が書き込みレイテンシに加わる
  • 複数ワークロードを完全同期で受け取るアレイ D の性能サイジング

これらの考慮点をクリアできれば、”全自動かつ RPO & RTO = 0″ 構成のメリットは非常に大きいといえます。選択肢の 1 つとしてご検討いただければ幸いです。

次回は、Multi-Sync 構成が可能になった ActiveCluster による、ワークロードの透過的な移行 ActiveWorkload をご紹介します。


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