はじめに
今回は、仮想化ソフトウェア vSphere の機能のひとつである VMware vSphere Virtual Volumes(以下 VVol)への対応についてお話ししたいと思います。
VVol とは
VVol は、VMware vSphere 6.0 から搭載されているストレージ管理機能です。この機能により、仮想マシン単位でストレージを利用できるようになりました。各ストレージが持つスナップショットやレプリケーションなどの機能を、仮想マシン単位でも利用することが可能です。
VVol の利用要件
FlashArray では、Purity//FA 5.0.7 以降で VVol に対応しました。次の要件を満たすことでご利用いただけます。推奨事項もあわせてご覧ください。
要件
- Purity//FA 5.0.7 以降
- FlashArray 400、FalshArray//M、FlashArray//X
- vCenter 6.5 以降
- ESXi 6.5 以降
- VMware 環境と FlashArray の時刻同期ができている
※ 同一の NTP を設定する
推奨事項
- Purity//FA 5.0.9 以上、または 5.1.5 以上
- vCenter 6.5 U1
- ESXi 6.5 U1
- VASA Provider を登録するときは、ローカルの FlashArray ユーザーを使用する
※Purity 5.1 以上 を実行している場合、認証する Local Array Admin を作成する - VVol 上で vCenter Server または AD サーバーを実行しない
VASA Provider の構築は必要?
VVol 機能を利用するために必要となる VASA Provider は、ストレージ制御のアクセスポイントとなるものです。ストレージに対して vCenter が行う VVol の作成、複製、削除などの制御動作にかかわります。VASA Provider の実装は各ストレージメーカーが行っているため、その方法はさまざまです。
FlashArray における実装では、VASA Provider はコントローラ上に常時配置されています。そのため、VASA Provider を構築する手間がかからず、すぐに VVol 機能をご利用いただくことができます。

図 1:VVol の構成
VVol の作成は?
次に、VVol の作成についてご説明します。
FlashArray では、vCenter プラグインによって簡単に VVol を作成することができます。VASA Provider の登録等の設定が完了した後に、vCenter プラグインを使用します。手順を以下に示します。
- vCenter プラグイン機能の 「Pure Storage」から「Create Datastore」を選択する

図 2:vCenter プラグイン
- 「Create Datastore」のダイアログボックスに表示される「Datastore Type」から「VVol」を選択し、「Create」をクリックする

図 3:「Create Datastore」のダイアログボックス
まとめ
ピュア・ストレージの製品コンセプトのひとつである「シンプル」が大きく反映されている VVol への対応についてご紹介しました。VMFS から VVol への移行は簡単にできますが、VMFS と VVol の混在も可能です。ぜひご利用ください。