先日、サイジングを行っているインテグレータ様から、「仮想環境においてメモリ OC(オーバーコミット)しないとき、vswap は何倍削減できますか?」という質問をいただため、メモリを予約しないときに vswap にどのような変化があるのかを確認することにしました。
FlashArray でデータ削減率を見る場合はデータストア(おおむね LUN)単位になりますから、メモリスワップ領域を別データストアで指定する方法で確認してみます。
まず、vswap 用のデータストアを作成し、2 台の ESXi ホストを vswap 設定したところ、ホスト毎に~his というログファイルのようなものができました。
これらのファイルがそれぞれ 1 GB くらいの大きさになりますが、その状況で FlashArray 側の使用量は 18.22 MB です。(さすがデータ削減効きますね!と言いたいところですが、作ったばかりで何も入っていないのが理由ですw)
次に、このデータストアに仮想マシンのスワップファイルを置きます。
上記のように、仮想マシンごとにスワップファイルを置く場所を指定し、それぞれ起動しました。
さて、vswap のデータストアを見てみると、以下のようにメモリと同じ大きさでいつもの vswap が作成されています。
これをホスト側から見ると、合計で 68 GB 弱の容量になっています。
しかし、FlashArray 側から見ると 17 MB 程度でした。
データストア作成時より削減が少し効いたような程度で、ほぼ何も書かれなかったのが確認できました。
実際は his ファイルというのがどんどんたまっていくでしょうから、vswap 用データストアは容量がもう少し増えてくると思いますが、そもそもデータストアを別建てすることもないので、不要と考えます。
上記の結果から、メモリの OC を想定しない場合、vswap はデフォルトのままで容量増加はほとんどないということがわかりました。
容量サイジングされる際に参考にしてみてください。