2018 年 5 月でピュア・ストレージ・ジャパンの在籍期間丸 4 年を迎えた城野です。今年 2 月の新年度より、ハイタッチ SE から FlashBlade 専任 SE となりました。
そこで、これまでに多くの実績を積んできた黒い FlashArray ではなく、ストレージの最先端を行く白い FlashBlade について、「FlashBlade ってそもそもなんなの?」をテーマに、今回から複数回連載しようと思っています。
そもそも FlashBlade って?
FlashBlade は、今後の世界で必要とされるであろう次の要件に対応可能なデータプラットフォームとして設計された、オールフラッシュのネットワークストレージです。
- 数千クライアントからのアクセス
- メタデータなどの小さなファイルから、ストリーミングなど大きなファイルまでの混合ワークロード
- 数ペタバイトの容量
さらに、FlashArray と同様に、今までのストレージにはない運用簡易性と永久保証というコンセプトも、当然ながら持ち合わせています。
FlashBlade は、2009 年の創業当初から、ブロックストレージとは別ラインアップのストレージとして計画されていました。夢のようなストレージを実現するために、優れたエンジニアを世界中から集めて開発チームを編成。ソースコードを何度もゼロから書き直すという徹底したこだわりをもって開発が進み、2017 年に満を持して市場に投入しました。タイミングよく、FlashBlade リリース直後の The Economist には “世界で最も価値ある資源は今や原油ではない、データだ” という記事が出ましたね。
とりあえずハードウェアスペック
FlashBlade は、上の図に示すように、高さ 4U のシャーシに次のコンポーネントが搭載されており、シンプルな構成となっています。
- シャーシ前面: 最小 7 基から最大 15 基までのブレード
- シャーシ背面上段: 冗長構成されたファブリックモジュールが 2 つ
- シャーシ背面下段: 冗長構成された電源モジュールが 4 つ
ブレードは 1 基あたり 17 TB か 52 TBの 2 種類のモデルを販売しており、ブレードの数により、物理容量と性能がリニアにスケールアウトしていきます。
最小構成は 17 TB のブレード 7 基で、物理容量 119 TB、N+2 データ保護のオーバヘッドを差し引いた実効容量は 60 TB 程度になります。ここから、保存されるデータ種別に応じてインライン圧縮が 3 倍効いたとすると、190 TB 程度が実際に使用できる容量となります。(インラインで重複排除と圧縮をする FlashArray とは異なり、FlashBlade はインライン圧縮のみを行います。)
圧縮が 3 倍効いたときの最大構成は 1.6 PB で、高さ 4U、消費電力 2000 W以下となり、HDD で構成されている従来のネットワークストレージでは実現できない世界を感じていただけます。
今回はここまでです。次回をお楽しみに。