Pure Service Orchestrator(以下、PSO)については、同僚の大浦がご案内した「STaaS としてのコンテナストレージ」に概要の説明がありましたが、今度は実践編として、PSO をインストールして動かしてみた様子を数回にわたって取り上げてまいります。
第 1 回の今回は、現行リリースにおける PSO の機能の要点をまとめます。
Pure Service Orchestrator(PSO)とは
PSO は、FlashArray や FlashBlade と連携し、STaaS API を介してストレージの利用を可能にするソフトウェアです。初期リリースでは、Docker のボリュームプラグインや Kubernetes の Container Storage Interface(CSI)を利用したプログインとして、コンテナとストレージ群を統合します。
PSO の機能
PSO が初期リリースで提供する機能は、大きく次の 3 つに分類されます。
1. スマートプロビジョニング
コンテナからのストレージ要求に対して、パフォーマンスの負荷や容量の使用率といった複数の要因をリアルタイムに評価することにより、自動的にストレージを払い出します。
2. 柔軟なスケーリング
FlashArray と FlashBlade を 1 つの共有インフラとして統合し、ファイルおよびブロックをサポートするシステムの混在を可能にします。また、新しいストレージアレイの追加手順もコマンド 1 つでシンプルです。これにより、小規模なストレージからスモールスタートし、ニーズの増大にあわせてシームレスにストレージを拡張することができます。
3. 透過的なリカバリ
サービスの堅牢性を確保するために、ノードの障害やアレイのパフォーマンス、容量などの問題から自己回復します。 例えば、ボリュームを単一の永続的ボリューム要求にバインドさせ、それを保証することにより、誤ったデータ破損を防ぎます。 これにより、Kubernetes クラスタのスプリットブレインが発生した場合でも、データ破損の恐れのある同一ストレージボリュームへの同時 I/O を防止します。
次回は、PSO を実際にインストールしてみましょう。お楽しみに。