Portworx:コンテナ・ネイティブ・ストレージとデータ保護

【01.28.2021 JST】ピュア・ストレージは 2020 年 10 月に Portworx の買収を発表しました。今回は、Portworx が提供するコンテナ・ネイティブ・ストレージとデータ保護製品をご紹介します。

Pure Storage + Portworx

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ピュア・ストレージは、2020 年 10 月に Portworx の買収を発表しました。今回は、Portworx が提供する「コンテナ・ネイティブ・ストレージ」と「コンテナ・データ保護」などの製品についてご紹介いたします。

Pure Storage + Portworx

コンテナ・ネイティブ・ストレージとは

これまでご紹介してきた Pure Service Orchestrator™(以下、PSO)は、各ストレージ製品の特長を最大限に利用可能にする FlashArrayFlashBladeCloud Block Store 向けの CSI ドライバであり、コンテナ対応ストレージとして次のような機能を提供しています。

  • 迅速なスケーリング
  • コンテナ化アプリケーション向けのエンタープライズ・グレードの QoS
  • データ・サービスを提供する共有ストレージ型のサービス

一方、コンテナ・ネイティブ・ストレージは分散ストレージ環境で、主に以下のように定義されています。(参照:IDC White Paper – Containerizing Key Business Workloads: Evaluating the Approaches to Meet Persistent Storage Demands in Containers

  • SDS(Software Defined Storage)として、業界標準のハードウェア上で動作する。
  • クラウド、ハイブリッド、オンプレをまたいで柔軟にスケールする。
  • ストレージ・サービスが Kubernetes などのオーケストレータ上でコンテナとして動作し、スケジューラと連携したアプリケーションを意識したストレージの配置、一元管理が可能になる。

各サーバー配下のブロック・ストレージ(Portworx はそれらのデバイスを /dev/pwx/ 配下のデバイスとして認識)を 1 つのプールとして提供し、データをメモリや CPU のそばに配置することでローカル性能を保証します。そのため、アプリケーションと共に同一ノード上へ高速ストレージをプロビジョニングしたい、またはその逆で、性能が不要なアプリケーションは低速で安価なストレージを利用したい、などのニーズに柔軟に対応できるといった特長を持っています。

Portworx について

これらのコンテナ・ネイティブ・ストレージの特長を持つ Portworx は、日本ではあまり知られておりませんでしたが、海外では高く評価されています。2020 年の GigaOm Radar レポート「Kubernetes 向け Data Storage Solution」部門においてリーダーとして位置づけられ、レポート上のチャートでは中心近くに記載されています(中心に近いほどリーダーとして高評価を受けていることを示しています)。また、海外では既に Carrefour、Comcast、GE Digital、Kroger、Lufthansa、T-Mobile をはじめ 100 社を超える採用実績があります。

Portworx のコンテナ・ネイティブ・ストレージと、ピュア・ストレージの共有ストレージ型の PSO が統合されたことにより、さらなる相乗効果が期待されています。

Portworx の特長は、それだけに留まりません。

今後進むであろうコンテナのステートフル化について、以下のようなことが考えられています。(参照:IDC White Paper – Containerizing Key Business Workloads: Evaluating the Approaches to Meet Persistent Storage Demands in Containers

  • 現在、ステートを必要とするアプリケーションは全体の 20% 未満であるが、従来の 3 層 Web アプリケーションや Java アプリケーションのコンテナ移行が検証され始めており、膨大な量のコンテナ・アプリケーションがステートを持つようになる。
  • ミッション・クリティカルなアプリケーションがコンテナ・クラスタ上に存在する場合には、以下のようなエンタープライズ・グレードのデータ・サービスを備える必要がある。
    • 従来の基幹系システムに相当するティア 1 の耐障害性、信頼性および保護機能
    • 保存データおよび送信中のデータに対するロールベースのアクセス制御、または暗号化

こういった動きに鑑み、Portworx では、Kubernetes クラスタに対して「PX-Backup」「PX-DR」「PX-Migrate」「PX-Secure」「PX-Autopilot」というコンポーネント群によるバックアップ、ディザスタ・リカバリ、マイグレーション、RBAC、暗号化といった機能を有し、2017 年より順次提供を開始しています。Portworx は、エンタープライズ・ストレージに必要なデータ保護機能セットを既に本番環境に提供している数少ない製品といえます。

Portworx - The Kubernetes Data Services Platform

上記でご紹介した機能は、AWS、GCP、Azure、vSphere 環境でもご利用いただけます。

Portworx の機能は AWS、GCP、Azure、vSphere 環境でも利用可能

また、これらの実績により、Portworx は、2020 年 GigaOm Radar レポート「Kubernetes 向けのデータ保護」部門においてもリーダーとして位置づけられています。

PX-Central では、マニュアルやデモ動画をはじめ、30 日間の期限付きライセンスもご提供しております。ぜひお試しください。

Portworx「PX-Central」

また、Portworx の YouTube チャンネル では、140 本もの動画がアップされています。PX-Enterprise をはじめとしたバックアップなどの機能紹介を動画でご覧いただけます。

Portworx YouTubeチャンネル

コンテナのストレージに対する要件は、お客様ごと、アプリケーションごとに異なります。今回の Portworx との統合により、ピュア・ストレージは共有ストレージ型の PSO とコンテナ・ネイティブ型の Portworx の両方をご提案できることとなりました。今後はこれら 2 つの利点を生かした統合がさらに進展し、より最適なソリューションをお客様にご提案できればと考えております。


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