今回は、Pure Service Orchestrator™(以下、PSO)を使用して、Kubernetes 管理者とストレージ管理者にコンテナ・ストレージの可視化を提供する方法をご紹介いたします。なお、本ブログは、PSO eXplorer の開発に大きく貢献した弊社エンジニア Remko Deenik(レンコ・ディニック) による記事「Pure Service Orchestrator Explorer: A Unified View into K8s Storage」を参考に、わたくし溝口が日本語化および加筆、再構成したものです。
執筆にあたり利用した環境
- Kubernetes 1.19.4
- PSO 6.0.4
- PSO eXplorer 0.5.7
- Helm3
PSO eXplorer 開発の背景
DevOps の導入やコンテナなどのクラウド・ネイティブ・テクノロジーへの移行が増えるにつれ、これらの新しいスタイルのアプリケーションに対応するために、開発者-運用部門間にあるお互いの知識のギャップを埋める必要性が高まっています。そのギャップを埋めるのが PSO eXplorer です。PSO eXplorer を使用することで、開発者にとってはコンテナ・ストレージ環境の可視化が可能になり、運用部門にとってはこれらの新しい取り組みのサポートが容易になります。
PSO eXplorer の概要
PSO eXplorer は、PSO 用の Web ベースのユーザー・インターフェースを提供します。PSO でコンテナに対してプロビジョニングされたストレージ容量、実際に使用された容量、スナップショット、I/O 性能といった情報を表示します。
PSO eXplorer はオープンソースとして提供されており、保守およびサポートはコミュニティベースとなります。GitHub repository からダウンロードしていただけます。
デプロイは、GitHub に記載されているように、簡単な手順で行えます。PSO eXplorer は、既存の PSO の構成を自動的に検出し、それらの設定に従って環境を表示します。使用を開始するための構成や管理は必要ありません。
なお、PSO eXplorer は PSO で動作するように設計されています。他のオーケストレーション・ツールとは一緒に使用しないよう、ご注意願います。
PSO eXplorer の機能
[Dashboard]
ボリューム使用量、過去 24 時間のボリューム増加、クラスタレベルの性能統計に加えて、クラスタ内のボリューム、スナップショット、ストレージクラス、およびアレイ数を表示します。
[Analytics] セクション
クラスタ内のステートフルセット、デプロイメント、ポッド、およびジョブのストレージ使用量の詳細と、実際のボリュームへのリンクを表示します。
[Storage] セクション
FlashArray、FlashBlade、および Cloud Block Store を含むクラスタで構成されたストレージ・アレイの詳細情報を提供します。オンプレミス環境とパブリック・クラウド環境の両方をサポートします。
- [Volumes] ビュー:FlashArray、FlashBlade、または Cloud Block Store の個々のボリュームについて、容量と性能の詳細を表示します。
「PSO upgrade helper」機能
PSO のバージョンアップに使用する yaml ファイルをダウンロード可能です。
注:執筆時点(2021 年 1 月 7 日)では、メジャーバージョン間 (5.X → 6.X)の更新には対応しておりません。
今後も随時、機能を追加していく予定です。PSO を利用されている方は、ぜひ一度お試しいただけますと幸いです。
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